2022年04月24日

前後屈と理想姿勢のみばえは違う。ただそれだけじゃない!


前後屈があるカラダを脱皮させることで、
見違えるような印象のいい体躯と変わるだろう。
そして健康面にとって甚だしいメリットがあります。

それだけでも自身の前後屈を改善させて理想状態を定着させたくなるモチベーションアップにつなげていただければと思い、
今回のブログ、書かせていただきます。




前後屈といわれても、イメージが付きづらいといわれたことがあります。

ざっくりしたPoserでつくった下図をごらんください。

前後屈2.png

どちらも同じモデルをつかっています。

でもだいぶ見た目が違って見えて別人ですよね。




違うのは骨格上の頭部(上丹田)、胸部(中丹田)、骨盤部(下丹田)の位置を変えたということ。



前後屈1.png

ボール状の丹田の並びは垂直に重なり積み上げられていて、
骨格で体重を支え切れているものです。

ボール状の丹田の並びが、頭部が前方へ変位、胸部が後方へ変位、骨盤はちょっと後方。
骨組みは狂い、体重が骨の支えにぶら下がってはいない。
これは骨がずれて支えの力が減退し、必要に応じて筋肉を凝りという骨の支えの代わりとして代用している。
右の理想姿勢よりも身長が短縮していることもわかるでしょう。




前後屈のデメリットを抜粋するが


肩こり(僧帽筋・肩甲挙筋・後部斜角筋の凝り)、首凝り(前部・中部斜角筋の凝り)、腰の張りや腰痛、胸の前方の詰まり(大胸筋が硬直しつつ委縮)、
肩甲骨が外側に移行して働けず肩関節がはまりが悪い、
腸骨が前傾して股関節のはまりが悪化している
呼吸が制限される、
内臓下垂等の腹部内部の臓器が正しい位置に収まらない
起立筋の硬化短縮が恒常的となり交感神経がつねに行き過ぎで疲労回復がしづらいし自律神経にも問題が出る
エトセトラ・・・。


これらはざっくり前後屈の問題を数点あげただけです。
さらに輪をかけてネックとなる事象はありますが、
これくらいにさせていただきます。


上図は極端に骨格の位置を変えたかのようにみえるでしょう。
でも耳の穴の位置と肩の肩峰の位置がどれくらい立位姿勢でずれているかをみれば、
それだけで私どもは前後屈の内在している加減を察することができてその日の施術の必要な解き方や解く場の選定をしています。



前後屈の改善は一朝一夕ではできません。

なぜかというと、長年かけてその状態に変化させていき、それに慣れ親しんでしまったからです。
ゆがんだ状態だといえども、それは自分がOKをだして、
そうする必要を実感しながら作り出したお得だと感じて創作しつづけた成果がゆがみです。
もしその方がゆがみを支える補助をする筋肉が一気に抜かれたとしたら、
そういった急激な変化は受け付けることができないため、
身体はプチパニックどころか大パニックに陥るのです。

理想状態になれるよう管理することが手放されてきた。
少しずつトライアンドエラーを繰り返しながら、
手放した管理法を学習していく必要があります。

ただしその前後屈の姿勢が3カ月を超え、それも10年以上にも、30年以上にもなったという、
大変な脳へのそうした姿勢をつかさどるパターンの延々と繰り返された神経は、
あらたな技術を受け入れることが苦手なのです。
唯一、本人が必要に迫られて本気で取り組んだ時だけ変わるといえるのだろう。



posted by スズキ at 11:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

施術は、私とお客様のがんばりの積極的な共同作業。目的はお客様の体を次のステップの理想的な改善の踊り場に上るためです。

今日は
暑かったですね〜。

施術中、少しだけ窓を開けて換気してたんですが、
それでも27度から29度。



また棒状かっさを使って、起立筋を芯まで解く必要を迫られて、
必死に巧みに操作していったのですが。

お客様の体の芯の一角を形成して久しくなった、
深層筋の慢性の何十年来の器質的な凝りを解くには、
久々に汗だらだらでした。

はっきりいって、棒状かっさを使ってのリリース法は操作法を強力な20パターンを創作して、
これで余裕でやっていけるだろうと思ったら、かなりの返り討ち。
45分から一時間でその部位のリリースできる予定が2時間強。

通常はもうこの部位は解けないといえるような部位のリリースだから解けることが上々だが、
さらに、やり方を練り込む努力をすること。
それがお客様に対しての礼儀だと思います。

通常、私がかつてならったボディワークは、メジャーなものであるが、
そこでは同一部位のストロークは3回以上するなと教えられている。
そうせよという理由もある。
だがそれで変化がだせるならいい。

そうすれば20分で、終わるんです。

ですが、お客様が大事だから、それはできないんですよね。

たとえば、先ほど描いたブログの続きのような書き方になりますが、
結局は、それでは神経が麻痺をした状態が含まれているような体質の方、別の言い方でいえば強い虚証がある方は、
そのような3回ほどのストロークで済ませていては、
私の所ではまったく対応できない施術を提供することになってしまう。
そういうのは、つまらないと感じるのです。


目の前のお客様の体が輝く状態が観たい。
そこで起きる変化に私も感動したいのです。



棒状かっさを使っててこの圧をもちいずにいたときは、絶対解けないエリアだったものが解けるようになりました。
お客様の棘突起や肋骨の骨部の骨折リスクをなくして、これだけ的確なリリース圧を生み出せるようになったのは、
私自身、30年以上それを求め続けてきたので、そのリリースができたときは奇跡のような気がして神に感謝でした。 ^-^

そうやって大いに驚いて喜んでいたものが、
やり方がわかったとたん、さらにそのポテンシャルを幾倍もの高さに飛躍させるにはどうすればいい?
といった発想をしてしまう。
そうすると施術をする自身にけっこうしんどいことが起こるのはわかっていても、
それを求めて、そこのハードルを飛び越そうとします。

いまは、そういう気持ちで施術をしています。


今日の施術での長時間の起立筋の慢性的な強委縮して血が足らない部位のリリースを、
より最適な解き方をするにはどうすればいいだろう。

お客様の慢性化した深層筋の硬化委縮部分を解く段階まで来たのは、
浅い層や中層の筋のバリアが施術をよく受けていただいて十分な理想の筋に生まれ変わって置き換えられていたので。
そのことを私も熟知して施術前に何度も胸郭周りの大きなネックの残りの部分をほどくためのシミュレーションをし、
その上で今日の施術に挑んだのです。

そうとうリリース上のテクニックも新法を模索してそれをつぎ込んだのだが、
芯の起立筋の深層筋の硬さは椎骨の骨の隙間に入り組んで入り込んでしまっていたため、
想定していた以上に緻密なリリースをしなければならない箇所が、あとからあとから何十回も出てきた。
本来深層筋の機能は骨組みを正しき位置に固定してゆがみなどから守るものであるが、
それが長年かけて骨の位置が理想位置からすれば大幅にずれてしまうということで、
そこを慎重かつ大胆に挑んでいくことは浅層筋の比ではない難しさのかたまりでした。

もちろんある程度の深層筋の癒着といった程度なら、すでにリリースすることは、
20〜30名の実績を積ませていただいたことにより、自信はあるのです。
ですが強すぎる委縮というと、解き方の難易度のレベルは別次元に感じられました。

本当にむずかしい・・・

ただ私だけが、ここでがんばっていたわけではありません。

私は時折「もし痛すぎたら、遠慮せずにいってくださいね」と繰り返しお声がけをします。

ただ、ここは当然のように痛みがでるだろうという部位もあるのですが、
そこを解かなければゴールに進む道が閉ざされるという場合があるのです。
なので「もし痛すぎたら、遠慮せずにいってくださいね」といいつつアプローチしていきます。

言葉は悪いですが、
痛みが感じられる量を大幅に減らすための仙腸関節の特殊リリースによる手当や、
ベン石温熱器を多用して熱で患部の骨より硬さが強い部位を緩める手をいれるなど、
最大限、痛みが薄まるようなおぜん立てをしていきます。
ただそうしてみてもすでに神経が麻痺したかつての状態から変化して、
ビビッドに痛覚神経が働いている正常な状態にカラダがきていますから。
そうなると強い硬化がある部位をアプローチをうければまったくもって痛まないということは
ほぼあり得ないことです。
それは筋膜リリースを受けたことがない方々は、案外、体内の凝りをそこかしこに備えているのですが
そういった余計なものをしっかりと解いているので、痛みを感じとる感受性、痛覚を感じる受容器は多くの筋膜リリースを受けてない人よりも鋭敏に働く状態になっているのです。

「だから痛まないはずはない。」

理詰めで考えればそうなんです。

ですがお客様自身、弱音を吐くようなことは一切なく、努めてがんばって自身の身体の変化を受け入れておられました。
このようなお客様の協力がなければ、私がいくらリリースをしようと一週間以上100回のリリースのシミュレーションをしても、
施術をさせていただくことはできなかったわけです。

そしてこちらのお客様以外のお客様も、
自身の身体を活かすきっかけに施術をもちいようという気持ちは同じで、
みなさま、ほんとうによくがんばっておられるのです。



だからつねづね、
施術は施術者ががんばればいいというだけのものじゃなく、
お客様ががんばってくれているから成り立っているんだなと感じるのです。

施術が成立するのは積極的に良好なお客様の体の変化を期待している私とお客様が、
信頼できているときに組み合わさるのだと思います。


ほんとうに、ほんじつのお客様、靭帯が骨化した部位も少なからずあったのです。
そのようなところのリリースにも負けずよくがんばっておられました。
感謝です。
posted by スズキ at 01:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 施術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする