2021年12月21日

カラダにべん石温熱器を当てたとき。体内に熱がどのように広がり届くのかのイメージ図より

中国語の書籍だが丁寧に熱を当てる場を図示してある実践的な本があります。
べん石療法の実践本.png


上記の本より下図の雛形は、いただきました。

熱を通すイメージ2.png



熱を通すことのサンプルとしてイメージが少しでももてていただければうれしいです。



凝りはコラーゲンの固まったイメージ出たと得られることがあります。
詳細に見ると、筋肉の凝りが起点となり、複雑な液の停滞が病を引き起こす状態へと陥っているときもあるのですが、
そのような専門的な点はさっぴいて、ざっくりした熱の入るイメージを感じとってください。


A 首を挟み込んで注熱

  熱を注ぐことで、凝りの周囲の代謝は良くなり緩みだします

B 胸腺部を挟み込んで注熱する

  免疫力を高める

C 熱は厚みのある起立筋内を通す
 
  熱は3〜4cmか、状態によってはその熱の伝わりは長短する


D 腰椎、骨盤など骨を温める

  骨を加熱して骨膜を緩める
  骨膜は筋膜と同等かそれ以上にセンシティブでたるみや緊張があると骨の並びに異常をきたします

E 内臓を温める

  緊張をした内臓の硬さや内臓の周囲の組織との膜状の癒着部を緩める




○ 注熱をすることで、加圧力はセーブしてもリリースがしやすくなる。
  加圧の強さによりリスクが増大することもあるので、
  加圧の力を落としてもリリースがかなえられるのは安全上、嬉しいことです。



また中医学では病が表(おもて)にある、とか病が裏にあると表現することがあります。

病の体内への侵入を許してしまうと、
病がカラダの内部の皮膚に近くにいる病の状態が浅いところにいるか、
病がカラダの内部の骨や臓器近くまで病の状態が深いところまで沈む。


病の位置は悪化でもぐる2.png

こちらはざっくりとした、なんちゃってのイメージ図です。


ここにこの概念をお伝えしたのには理由があります。

筋膜の癒着とは、このイラストと似てるところがあるからです。

しこりの悪化の進行による浸潤化は次のようになっています。

カラダの皮膚近くにある表層筋がはじめに張って行く。
その張りが凝りへと状態を変えつつ、
徐々に表層から中層、そして深層へ。
癒着部は内部へ入り込んで行きます。

この時点では慢性的な凝りが内部に入り込み、
骨の近くを通る血管やリンパ管等の脈管系を圧迫して流れを停滞させたり、
凝りが起立筋部位にできることにより自律神経系に異変が起き出している。
凝りが引き金になって、呼吸を浅くさせることもあります。

そのような凝りの深部への進行と病の位置の進行とはシンクロしているケースが散見されるのです。


完璧なシンクロといったわけではありません。
ですがそのシンクロ理由は意味のあるもので、
凝りが代謝の滞留を引き起こし、組織の栄養を、免疫を供給されることを妨げて、
老廃物を溜め込み酸化した病を引き起こす環境を作り上げていくからです。

なのでときとして凝りの進行が病に先んじるという場合も見られるのです。
(ここは興味深いことですよね)

病や凝りが表にあるか、それとも悪化が進み裏にはいったのか、、。
それは私たち施術をおこなうものには、見て取る事ができ方法があります。
一般の方が見えないものを知る知恵や知識を学んできたからできることです。
一般の方でも手先で患部を触って感じることもできますが、それだけではダマサれる仕組みがあるのです。
ダマサれずに正解を観るには中医学の脈診や他のいくつかの高度に人体内部を感じ取る技術が必須のような気がします。
もちろんレントゲンやCTなど取り放題なら、脈診しなくてもわかるでしょうが、私はそういった機材を扱えないもので。。。

私は中医学診断のトレーニングをしていくことで精度高くカラダの内部を観る技術が身につけられました。多謝です。


その凝りができている位置が表にだけあるのか、裏にのみあるか、または表に裏に同様にあるのか。

それを知ってべん石温熱器の温度の高低を決めていきます。

ただ温度に対しての敏感さから耐性が個人個人違ってきますから、高めにする設定はむずかしいんですが、。。。
実のところ裏に入ってしまった場合は低温を注いでも改善は見受けられません。
べん石温熱器の発する熱のパワーが砭石全体を覆い尽くして見違える力をもって抑えたい。
でも、私も熱には案外弱くて水ぶくれができやすくって、、、でもそこを耐えて、、、というのがしんどくて。
自分に対しては責任上、実験台になってリスクや成果のデータを集めるには犠牲になるところはなるしかない。
ですがそこがけっこう身にしみて辛いなと思える第一人者なわけで、
、、、お客様に対しては、よりよくなるかもしれないしこらえてくださいねとは言えずにいます。 ==:
なかには熱くても耐えるからと気を利かせていっていただけることもありますが、
お客様の状態をつぶさにチェックすると大丈夫かどうかの大体の察しが付きまして。
大丈夫そうだろうと感じたら、恐る恐る前進してカラダを書き換えることに集中し、
ダメだろうと感じたら、いさぎよくもうちょっと待とうと勧めるようにしています。

でも、正直にいえば、一度でも早々に、その重大な患部が取れた状態を体験してもらい、
本人にその状態でい続けたいと言った、モチベーションを抱いてもらいたい。
そのためには注熱の温度設定を理想的に患部の緩む状態に設定したいところ。
でも、、、本当にそれで一律にしていくことに、なんら問題はないだろうか。



注熱の温度設定をどうしたらいいか、、、悩ましいところです。


ちなみに、なぜ悩ましいかというには理由があります。
患部がひどく血に滞りがでてしまえば熱をその場は欲しくてしかたがない。
そんなときに感じる熱さは、まじめに激アツなんです。
熱を与えてくれて自分を救ってくれるものをひたすら待ってたので、
質のいい熱が与えられるとそれを逃してなるものかと吸い尽くそうとすると激アツになって驚くのです。
そして十二分に熱が吸い込めて、その凍った患部が解けて流動する力に満ちたとき、
うそのようにぽっかぽかで気持ちいい感じです。
むしろそれは心地いいものだと感じられていく。

そのような熱量加算による内部上の変化のプロセスが生じることがあって。
扱いがあんがい悩ましいですね。



ただお客様の患部を変化させる熱源は、べん石温熱器の電熱発生エンジンからのみにあらずです。
それにも匹敵し、ときにはそれ以上のパフォーマンスをかなえるのが、
並行面で2本、数本の筋が癒着が進んだ場合、そこへのリリースをかなえるために修練を積んだずり圧です。

病が皮膚の表層にあるのか、または3センチ中に入ったか、4センチ入ったか。。。部位別の状況全体を把握するのには時間をかけます。


じつは察しのよいお人は、もしやとわかったかもしれませんね。


筋膜をもっとも合理的かつ効果的に剥がすずり圧をかけるとき。
凝りの根を見抜いた状態での筋膜リリースをしなければ解けないか解きづらいか。。。
といった問題が現れてきます。

簡単な例えでいえば、タブレットの新品を買ったときに、ディスプレイに保護シートが貼ってあったとします。
そのシートを剥がすときにどのような剥がし方をするでしょうか。
それのやり方のノウハウは筋膜をほどくためのずり圧にも生かされています。
シートの端っこには、保護シートを剥がしやすくするようなめくれやすい取っ手部分がついていて、
そちらをつまんだまま、剥がれる方向を見定めてそちらに向けて引っ張る。
それと同様に体内の筋膜の癒着部にも剥がれやすい部位が見つかることがあり、
そこを捉えて動かしずり圧を適度にかけて剥がれやすいところめくれ上がらせたり、
シワシワでたわむようなめくりやすさが強まる状態に置いて上げればいい。
そういったお膳立てをすると、ほぼ自動で後々までその部位はほどかれてはまたほどかれてというような状態への移行を選択したという反応も出てくるケースが有るのです。


またばかげたことですが、タブレットの新品のディスプレイをかけるほど削って削って保護シートを剥がす人もいないと思いますが。
病の位置、筋膜の癒着した位置が正確に捉えられて、しっかり保護シートのはがせるきっかけになる取っ手を見つけられないものには、
ミルフィーユ状に多層化したしこりに適切な剥がしがおこなえず、ディスプレイを傷つけて削っていたり、まったくはがせてなかったり。

そうならないように凝りの深さ、位置、点の形か、線の形か、または面か。
点であっても点在が散見するのか、一点なのか。
線であっても線はストレートか、曲線か、浅深の変化があるか。
面であっても面は○か■かコの字か、浅深の変化があるものか。
そこが読めてずり圧の軌跡を先にイメージで出してシミュレーションしないと、
筋膜が解けるようなずり圧は生まれないのです。

だから病位の深さを知り、凝りの位置の深さを知る。

それが見えてる先生かどうか。
それは2〜3、手の起き方を見させていただければ嫌というほどわかるのです。
上手い人は、よくコースを読んでますね。
下手な人は、あまり中が見えておらずに、変な黒い力でそこの組織を乱します。

その上で、病の位置の高さをキープしたまま癒着したシートを剥がすような方向へと精密な機械以上に動かし続ける。
ずり圧の、圧をかける力の強さが大事。
絶妙に病の位置を察知して、癒着面をなぞるよう一定の剥がれが起きる病の位置の高さをあわせて剥がしていくのです。
ここがいい加減に強すぎたり弱すぎたりしたら、解けるものも解けません。
一発で解けなくて残念がるだけではなく、
じわじわとダメージを与えてしまう可能性が見え隠れしていることに気付かねばなりません。

繊細な抜き方がむずかしさを感じますが、
それが癒着が剥がせだす感覚がつかめるとシゴトの素晴らしさを堪能することとなります。


不謹慎な言い方と思われそうですが、オモシロイです。
皮下の見立ては鋭い観察が経験として折り重なると、
的確にどこにどのようなことがおこっているかが察知できるようになります。
その察知をもとに、さらに手で触れてみていくことでイメージを集めて行く。
するとかつては見えずにグレーゾーンだったから、
力の入れ具合を抑えていくしかなかったわけですが、
見えてくるに従い安定して、いまのはこの流れで正解よねと安心して解ける。

ここからがようやく筋膜の癒着部との太刀打ちができだしてオモシロイんです。



お客様に対してのずり圧は、そのような理解を元にして問題なくいけます。

すると熱の与え方が複数になるわけです。

べん石温熱器の電気による発熱が熱源のひとつです。
ずり圧による大きな摩擦熱が、さらに加算されるもう一つです。

この2つをうまく組み合わせることでの総合的な筋膜リリースの作用が、


1+1=2


となると思いきや。。。そうではなくて。


1+1=3〜4


のようにべん石温熱器の熱とずり圧の熱が絶妙に合わさるようにすることで、
だいぶ化けますね。



冷えて固形化した筋膜の癒着という部位のリリース。
これは一般の方々がなさっておられるマッサージ器具でほどけると言われてそうなものも、
私には正直に見ていて、解いた痕が凸凹に乱されたアスファルトのように別の形に固まっているような情景が浮かぶものが多いように感じます。具体的にはなかなかいえませんが、私がもっているローラーをかけるようなものも、正直、汚い仕上がりだが解かないよりはいいと思って使っています。。。
私の施術では、そのような凸凹をなくしてきれいに仕上げるよう、手を抜かないようこころがけています。
それがあって、持続性高いリリースにつながり、その後の定着にいい影響を及ぼすようです。



べん石温熱器へ加えられた新たな改良からは、摩擦熱の加算が数倍へと跳ね上がるように生まれました。
そしてその変化は他の先生にも確認していただきました。

だから
1+1=5
にもなったような手応えを感じ、
ひとり、これで前進できるって、
うれしくて仕方がなくなりました。


うまく病の位置を捉えて、その層にジャストなずり圧を、またはときには波状圧や回転圧をかける。
そのような変化に飛んだべん石温熱器のアクションが、デフォルトの持ち手では無理だったのです。
工夫した持ち手では、そこができるようになってきました。
そのおかげで、以前に私が独自に扱ってきた真鍮製スティックを用いて患部をほどくために開発した技術の大半が流用できます。
そういった埋もれさせてしまった技術が、再浮上してくれたことは、寄り道がムダではなく価値があったことだったとわかった。
そこも他人にはわからないほどの嬉しいところです。
当時は当時で必死にやってきたわけで、
それをすべてお蔵入りにするときには。。。
多大な費用と研究労力をかけた手前、呆然としてしまったわけで。



来年は中頃くらいに、施術の受付再開をと考えていますが、
それまでに機材の全体の改良を済ませて、使い方をブラッシュアップしようと思います。

これで病位を読み人体断面の浅深を自在かつ的確に捉えている施術がかなえられれば、最高です。
複雑な絵をべん石温熱器という絵筆で描くような動きの練習を積んで自在にできるようになれれば。。。
そこに筋膜のリリースをするための合理的な絵画から解答があらわれるように思います。

posted by スズキ at 20:40| Comment(0) | ホットストーン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

先日のわたしのブログコンテンツ「備えあれば憂いなし。 自分のお腹って? 〜 なるほど、私のお腹って、こういう状態なのね 」の補足

先日のわたしのブログコンテンツ「備えあれば憂いなし。 自分のお腹って? 〜 なるほど、私のお腹って、こういう状態なのね 」(http://bodywise-note.seesaa.net/article/484885622.html)の補足です。

なんで、腰の後ろの凝りを解けた解けたと喜んでいるか?

不思議がっている人もいたのかと思います。

なので、それはなぜかという、私が喜んだポイントをお伝えできればと考えて、書かせていただきます。




【施術】といっても、施術をなさる先生方ごとに得意とする対処法が違うでしょう。

たとえば、カイロプラクターやオステオパスなどでは高速スラストを得意とする方もおられますし、
(高速スラストを使われない先生方も多数おられますので、ここではたとえということで了解ください)
鍼灸の先生方なら経絡を把握し経穴を鍼やお灸で治療なさったり、
指圧の先生であれば丁寧に狙いを定めて血液を止めてから一気に力強い流れで血の通りを改善なさったり。

長い歴史を持つ歴代の偉人といわれるような先生方がやり方を見つけて技として磨いてきたものを受け継いできたものです。

私には直接的に技術を教わるような伝承された施術法がありません。
ボウエンテクニックは、習いましたが半落ちこぼれでしたし、
整体の専門学校はでても、そのときに教わった技術は故あっていっさい現在使っておりません。

そのため『施術の型』がありません。
施術を受けるお客様にとって不安になるところと思われますが、
型がないなら自分の視点で創造した型を模索することで手応えをだすことができるよう努力が求められます。

『施術の型がない』というのは考えようではとらえどころがないように見えるのですが、
同時にそれは制限や制約がない自由さがあります。
自分が見出した危機感や価値観を元にしたこだわりから、それは生み出されます。
そのおかげでべん石温熱器にたどり着きました。
それを自由な発想で使いこなす特訓中です。




先日、べん石温熱器の利用によりお客様へのずり圧が’、
いままで私自身が見たことがない成果が現れて驚きましたというブログを書かせていただきました。

べん石温熱器の人体内部の固着したトリガーポイントを緩めたり瘀血がたまりだす部位を適宜適量流してくれるポテンシャルの高さ。
そこが私が驚いた成果が見えた不可欠な要素です。
ただそれを使いこなすためには施術の基礎や入門が十分な基準を満たすものでなければ、
相当なリリースができるという状況は事故をおこすような心配なところがでてきます。
そういったこともあり、切れ味鋭い包丁は注意深く使わなければならないと感じます。
(※ 使い手が身体操作法を身に着けて精密にそれを活かす技量は必須です)


腎臓裏手の凝り.png

右腰部の腎臓裏手には、多くの方々が非常に強い緊張から厚みと癒着が進んだ起立筋があります。
ただその部分には肋骨の11番・12番があります。
それらは仮肋の支えを持たない骨折が起きやすい(遊離肋)です。
遊離肋の骨折を避けるため『垂直圧』や『斜めに徐々に刺し込む圧』なども、
やりすぎたら骨折させてしまうリスクが高い危険な部位なのです。

だが困ったことに、
腸骨の前傾がきつくある度合いに比例し、
そういった右側遊離肋骨の上にかぶさる筋肉の凝りが強固で軟部組織とは言えない様子に変わります。

それも上図ではわかりづらいかと思いますが、この遊離肋の上にかぶさる筋肉の層は、
その上下に位置する部位の筋肉同士の層状の積み重ね以上に筋肉が覆いかぶさります。
そのような筋層が多層化している部位であって、その多層化した筋肉がことごとく癒着が進むことが見受けられるとき。
この部位の硬さは骨の硬度を抜く者が見受けられる。
最近ではデスクワークが長時間になってこの部位を固定させすぎて、骨のような硬さまで達する方が増えてきているようだと言われています。

ではこのような上図の黄色っぽく描かれたエリアが硬さが量が増しすぎたときの不具合とは。


胴体の側彎曲や前後彎曲ねじれ(左右の腎臓の位置がずれている)
腰の異常短縮状態からくる腹部の上下の圧縮による腹部内の内臓の圧迫により機能制限、
横隔膜の引き連れによる腹式呼吸の制限、背骨全体の動きの抑制、
腎経に影響を与えることにより、その腎経に属する大腰筋の異常な硬さの保持(大腰筋が背側につく部位に硬直が進み腹部大動脈、腹部大静脈に圧迫を加えて脚部への血流を悪化させる)
等々の問題が起きているものだからリリースが必要なところだ。

ここが解けなければ、上記の不具合はあり続けるどころか、姿勢の問題が起きたままが修正して切り離せないなら、
凝りは増え続けるものだと考えてください。

強靭な筋群で遊離肋を骨折させないように守るよう進化した多層化した筋肉をことごとく固めて、
その遊離肋は柔軟性ある軟部組織の筋層が外部の初撃から守れず骨折という形に傷つきやすい危険な状態だ。
だから施術でのテキストや講習の一般的なものでは、
この遊離肋の上にある筋が硬化が著しくあったとしても、強い圧はかけてはならないとだけ書かれている。
発想として、危険を犯してまでは解くようなことはせず、制限された効果であったとしても安全を優先する。
それは教習生などに施術中の事故をおこさせない配慮としては、十分に考慮されたものと言えるでしょう。
施術を習うときに教官に「君、まったくダメだ。お客様の遊離肋を骨折させるぞ!馬鹿者!!」と言われる。
激しい口調でいわれれば、もう、、、そこを解くようにやっていこうという気にはならなくなるはずです。

ただひとつ、問題があります。
「じゃ、この部分を他にどうやって解けばいいの?」っていう代案は書かれていないのが普通。

そのままでいいのだろうかと訝しくかんじているのは私一人だけではないはずです。
本気でお客様をよくしようという考えを削ぐものである一方、
力量がなければ手出しはお客様に迷惑しかかけることができないということもわかる。

遊離肋が骨折する危険な場は、肋軟骨や肋骨、鎖骨のように骨折しやすい場の代表だというのはよく分かるのです。

よほど安全を保ちながら対処できるやり方を見つけ出していかなければ、
問題なくその場を改善するやり方を届ける事ができません。


※ 私自身、実際に他の施術の先生と研究したり対処を聞いていく、
  書籍を読み込んでやっていくなどしても、
  その部位のダメージの進行を食い止めること事態も難しく、
  回復へと言うステップへ押し上げることはなおさらもってむずかしい。
  そのように思えました。
  もちろん私がまだまだ他の勉強不足で私が知らないだけなのかもしれません。



だったらセルフワークの一環で、ヨガやストレッチをして対処しようと思う方もおられるでしょう。
ある程度の柔軟性が見られるようならば、それもいいでしょう。
ただ先だって私の施術をお受けいただけました方の場合、かなり芯まで凝りが入り込んでいます。
それにここまでの硬さでは自らがストレッチ等しても
脳が、この部位に弱さを感じて動かしたくないというブレーキをかけてしまうから。
芯まで凝りが進んだ場合は運動系のリリースの仕方では対処も、ほぼできない。
もしこのようなストッパーを、無理に無視して突っ走れば、自損事故が起きます。
ときどきバレエを大人から始めた方で、頑張りすぎてこちらの遊離肋を骨折する方がいます。
そうなるのも生活上困ることがありますので、あまり無理のし過ぎはなさらないほうがいいのでしょう。




だから、解くのが厄介。




『遊離肋を危険に合わせない一定圧をかけてその圧の重さをキープし続けながらのショートストローク:ずり圧』であれば、安全は確保されている。
だがこの遊離肋上の筋膜の癒着は点ではなく面となるためずり圧をかけるときに’、その圧の重さの調整が点より面が遥かにむずかしい。
遊離肋上の筋膜の癒着が骨レベルの硬さを持てば、圧の重さをそれにみあう適量をだすことは、通常のやり方では非常にむずかしい。

ちなみに通常、脊柱起立筋部分の上下をロングストロークを用いて圧をかけることが多いようですが、
ロングストロークでも起立筋のある程度の柔軟性がみられれば行けると思います。
ですが起立筋の硬さは部位ごとに強弱が段層にあり、
脊椎が側弯する(前後左右の彎曲)ような彎曲がでているならば、
ロングストロークでは長期に渡る柔軟性をもたせるようなことはむずかしいようです。
※ 施術とは複合的な技を繰り出していく総合ですから、ロングストロークでは絶対できないというわけではありません。




ただ腸骨の前傾等の歪みの度合いに比例して、
遊離肋部の硬さや筋肉の癒着の深さは複雑な段が多層に見えるものとなるため、
ひとつの面となる筋の癒着層をしっかり捉えて絶妙な一定圧を保持し続けて筋膜の癒着層を剥がすショートストロークのほうがリリースには有利でしょう。


そんなようなどうやって現状の状態を合理的に解くべきかの方法論について、
私も、以前から取り組むべきものだと承知していましたが、
絶妙な一定圧を保持し続けるショートストローク、
それも線ではなく面の癒着を対処するなど、
技術的に難しいのです。

施術の基礎教練をうけたことがない方々には、
具体的にどうむずかしいかは、実演上体験してもらえなければわからないと思いますが、
私が認識するなかでも8つほどのクリアしなければならない課題があり、
その半分は素手の技でどうにか対処もできるよう対応できたのですが。
残りの半分をかなえてくれるような窓口対応をしていただけるのには、
このたびのべん石温熱器の工夫を待たなければならなかったのです。

先日の同業者の先生の右側の遊離肋の上にある強固な凝りを解けるものじゃないだろと思いながら、
いつも以上にしっかりした圧をかけることができるべん石温熱器さばきを見ていたのです。

・・・あれ、あれ、あれれれれ!
遊離肋の上にある強固な凝りの3割が一気に緩んだような気がするけど。。。
これって一体どういうことなの?


私のところへ施術を受けに来る前に、カラダを本気で緩めようと遠赤外線サウナにしっかりはいって全身をゆるめてきたといっておりましたから。。。
そのおかげだろうか?!

そのように思いましたが、私が新たな工夫をしたべん石温熱器を手から離して、
デフォルトのべん石温熱器を当ててみたら、、、まったく、リリースが起きなくて響かなくて。

解かれている先生にも自分の体でそのふたつの違う圧のべん石温熱器から、発見されたようです。
そしてやはり、同業者でべん石温熱器を触って手にとって自分のカラダの改善に生かしている先生ですから、
圧の質がまったく変わったねって気づいてもらえました。
その使い勝手は別物に変わったと言えるでしょう。
そこからどのような成果が上がるようになるのか。

それはこれからということなのですが、
というようなエピソードがあって、新たな工夫をしたべん石温熱器を一人ですごいよ、これはと狂喜乱舞?してたのです。


まだ新たなべん石温熱器の設定はバージョンアップさせていける点もあるでしょう。


遊離肋は、安全性をさらに担保できる状態でリリースの量は増すでしょう。







もしかしたら、いずれ胸椎と肋骨とのV字の谷間となる隙間に入り組んだ癒着部の層を、
合理的に緩めるようなことが可能となるかもしれません。
この部位の癒着も落ち窪んだ凝りの癒着が棘突起を支え維持する靭帯とまとわりついてそこも癒着が進んでとなると、、、。
ここも物理的にリリースがしづらい場所であるのです。
今度は胸椎の棘突起の上端の骨が無理したら欠ける恐れがある部位です。





また余談ですが、施術の安全性を語るにはべん石温熱器の熱の秘密があります。

べん石温熱器は、実は熱を一定量を与え続けていくと非常に冷めづらい状態で安定する瞬間があります。
これは別段、私以外の方が言っているわけでも、中国の書物に書かれているわけでもありませんが、
私自身の身を使って繰り返しおこなう人体実験上で見つけたものです。
その状態では人体の筋の凝りが、たとえ衣服の上からでもよく解けだしますし、骨膜や靭帯への熱の伝わりのいい、
神秘的に私には感じられている熱の発し方をする状態があります。

このとき以外の場合は、べん石も玄武岩と同じ程のリリースです。
私は実力の3割ほどしか発揮できていないような気がしています。

とてもときづらいような部位を解くときには、この温灸状態に設定が合うまで待ちます。
私はべん石温熱器のヘッド部分の温度を見るときに、自分の手で触ってみるのですが、
熱すぎるとあちちっとなりますが、ちょうどいい発熱の安定した状態ではうっ!となります。
手の熱が強く感じる肘の内側で温度をチェックするようにしているので、
そこでは熱すぎではあるんですが、まぁ、、我慢すれば耐えて耐えられる。
その温度の点を作り出すことで、解く難点といえる硬化の進んだ部位を事前に注熱して代謝を起こさせて柔軟度を高めて解く。
そうしたことをしているので解かれるときのお客様の痛みが軽減するということと、解かれる部位の量が多くなるということが噛み合います。

そうして硬化した筋が注熱されてゆるっとなってから、ずり圧をかけて緩んだところをきっちり取り除く。
これを5回ほど繰り返すことで、以前では痛すぎのトラウマになる部分が、段々と解けていくわけです。


時間は、かかりますよ〜。


ですが、そのリリースの質を私自身が目の当たりにすると、
がんばって長時間の施術にお付き合いいただいても、
施術の刺激で無理が減って成果の置きのいいような。
かなりお得なことが起きてきていると思います。





いまはあらたなべん石温熱器への改良をするためのものを中国から取寄中で、
一器だけしか、あらたなべん石温熱器はできていないのです。

年末か来年早々には、あと10器のあらたなべん石温熱器をつくることができる手はずになっています。

そうなれば多種に渡るべん石温熱器が、そろって一気に使い勝手が変わることで、
施術成果が何割か増すようになるはずです。

そうなったときに、胸椎と肋骨の隙間のV字の谷部分の後天的な側湾を作る部位のリリースがしやすくできればと目論んでいます。 
ただやはり実際にべん石温熱器を仕込んで手にしてみないと、細かい所が見えてこないですね。

施術の型がない私には、安定的な型から計算できる8割とその他の2割が揃ってやってみるようなことはできません。
計算がつくのは2割で、わからない部分が8割でどんどん試していきます。
そのため寄り道が多く、きびしい失敗もあります。
自分流だから基準が厳しくなり、お客様に見せられないものが大半。
ただそうしてスピード感を出して変わって留まらないほうがいい。
型がなかったから、感性と勢いでやってきましたが。
施術の第一番目は私の体が用いられイメージの穴を埋めたり、細かい修正点を見つけ出して対応していきます。

今回のべん石温熱器の場合、熱い目にしこたま見舞われてきました。 ==:
痛みとは違った刺激かつショックですが、注熱による筋膜リリースの可能性の飛躍。
そして瘀血の対処に手を出すには、このべん石温熱器の神秘的な人体に吸収のいい熱質が生きてほしいと願ってます。
posted by スズキ at 12:42| Comment(0) | ホットストーン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする