2019年06月23日

咳といっても、いろいろ分類するとわかることもあるんだなぁ〜

私の施術研究を手伝ってくれている人が、
最近、咳が止まらないといいます。
同業者なので、施術中に咳がでそうになるのが、ものすごく困ると、そのようなことを申しておりました。



では中医学では「咳」のことを、どのように分類するものでしょうか?




聞診に分類される診断項目のひとつに{咳嗽(がいそう)}があり、
こちらの内容を検証して分類して当てはめていくわけです。



ちなみに、「咳嗽」とは?
咳と嗽のふたつの症状を合わせた呼び名です。

咳は、声があって痰がでないものです。
嗽は、痰がでて声がでないものです。


確かに、咳をしても痰がでないときがありますね。
咳払いのような感じで、後ろから人が来て「どいてくれ!」というときも。 ^ー^;?



「咳嗽」は、肺病証という「肺」に問題があるときに起こりやすいものです。
それは五動・五変で、肺に関係するものが咳嗽ということからもわかります。
または他にも「脾臓・腎臓」の病証により生じることもあります。
なので肺か脾臓・腎臓かのどちらかの問題の可能性があるということですね。



咳の声が低くて弱々しいと、虚証。
咳の声が重くて濁るときは、実証。


咳嗽の分類と病証をみると、4つに分けることができます。

1. 外感風寒の咳 :鼻が詰まっている、痰は水様です、咳の声が重い
2. 火熱の咳   :乾いた咳、痰が少なく、あるいは少量の粘稠な咳
3. 肺熱の咳   :痰は黄色くて濃く咳が出しにくい、咳の声がこもる、鼻息が熱く粗い、咳が乾燥して疼痛を呈する
4. 肺実の咳   :発作的な咳が止まらない、咳をしてもスッキリしない




上記の1、外感風寒の咳は、風邪を引いちゃったからこうなった、というのは周知のことでしょう。
なんとなく咳というと、風邪、引きましたか?といわれそうです。

ですが他のパターンもいくつか用意されていて検証してみる必要があるのです。


また特別な見分けとしては、
咳の声が重くて痰がともなうときは、「痰湿」が原因でおこります。
痰がでなかったり、または少量の粘稠痰がでるような咳を「燥咳」といいます。
咳の声がかすれて、犬が吠えるような咳嗽を「白喉」といいます。




私の施術を手助けしてくれている同業者の方がいっていた咳をする際の状況や内容は、

「鼻が詰まって、鼻水がでっぱなしということではない。
どちらかというと乾いた勢いある咳が出ると連発する。
痰も少しはでるがほとんど気にならない程度の量です。
数ヶ月単位の期間を咳が出る状態が続いている」


咳をだす臓器の代表格が「肺」です。上記の情報では肺に着眼してよさそうですね。
咳の声が重くて濁るときは、「実証」
痰が少ないので「燥咳」
「火熱の咳」乾いた咳、痰が少なく、あるいは少量の粘稠な咳

というようなところがマークされることでしょうか。

この乾いた状態とは、津液(しんえき)を消耗させ、潤いを消失させてしまっているということ。
その結果から、口渇、目、鼻、口の乾燥を起こしやすくなります。
そして肺のように潤いを好む臓器は燥邪に侵されやすく、その結果乾いた咳や喘息で胸痛する症状が現れるものです。

どのような方法で津液を補うようにしていこうかという視点で、飲食物をチョイスすることも大切なのかも。
たとえば本人が気づいていたとおりウーロン茶は痰湿にいいという体の中のうるおいを排泄する機能があるものでして、
乾燥しているときに摂るのはよくない飲み物のようです。
現状でのお飲み物としては、
ミント茶・ジャスミン茶・バラ茶・ラベンダー茶・カモミール茶・緑茶・ラフマ茶・柿の葉茶・菊花茶のようなもののほうがいいのかも。
これは実証や虚証をもう少し詳しく気・血・陰陽・湿痰などで分類していくと、このようなお飲み物のほうがいいぞということがはじきだされるのです。


「肺」は、五志という病となる感情面での傾向をみると、
「悲しみや憂う」ことが過剰となると傷つきやすいといいます。

「悲しみや憂う原因」は心当たりがあるでしょうか?
という問いも有益な気づきを得られることもあるでしょう。

肺に関して養生させるような食養生、していきましょうね。
そして「悲しみや憂う」ような職場環境の嵐のような場となっているのは、自身のせいではないから気にしすぎないこと。。。
タフに図太くなって欲しい。



また、肺に関係する経絡上のつぼの
中府(ちゅうふ)
尺沢(しゃくたく)
孔最(こうさい)
列欠(れっけつ)
魚際(ぎょさい)
などを定期的に刺激をいれるというのも効果的でしょう。




中医学の分析をしていなかったときの私は、
「咳をします」というお客様の回答から、
どのような咳がという概要は聞いたとしても、
そこから肺に問題があるというところや、
風邪かどうかなどの判別ぐらいまでしか気が届いていなかったように反省しています。
さまざまな咳の質を聞いていけば、
そこからも多くの分析結果として情報収集ができるんですね。
興味深いです。
posted by スズキ at 15:05| Comment(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

聞く?診断法の「声」にかかる分類チェックについて



中医学の診断では、
お客様の発声を聞くのも情報ゲットのひとつ。

それは「聞診(ぶんしん)」といわれるもの。

聞と題されてはいますが、
実は<耳で聞くこと>と<鼻で嗅ぐこと>の二つのジャンルを合わせて「聞診」といいます。
ちょっとこのショートカットのしかたは誤解を生みそうな気がしますが、
こうなったなんらかの理由があるのでしょうね。



ひとまず、
電話等で会話をすれば情報を得られるといった
<耳で聞くことの聞診>について今回のブログ内容では取り上げていきたいと思います。



五行のながれから五音という分別法があるんです。


五音

角(かく)・徴(ち)・宮(きゅう)・商(しょう)・羽(う)の五つの音。

「角」が、五臓の「肝臓」に関係して音階で言うと(ミ)となります。<かきくけこ>の牙音で強く鋭い音を放つという特徴があります。
「徴」が、五臓の「心臓」に関係して音階で言うと(ソ)となります。<たちつてと・なにぬねの・らりるれろ>の舌音。
「宮」が、五臓の「脾臓」に関係した音階で言うと(ド)となります。<あいうえお・やいゆえよ・わいうえを>の喉音。
「商」が、五臓の「肺臓」に関係した音階で言うと(レ)となります。<さしすせそ>の歯音。
「羽」が、五臓の「腎臓」に関係した音階で言うと(ラ)となります。<はひふへほ・まみむめも>の唇音で力がこもらない音。


お客様の音声がどの音階に収まっているのかを耳で聞いて、
五臓のどちらに病体があるのかを判断するんですね。

つまりお客様の話している声を聞いて、
音階で言う(ミ)の高さに聞こえたならば肝臓に狙いをさだめ、
それが<かきくけこ>の音が強いかどうかを同時に聞いて符合するかどうかチェックするということでしょう。
特徴がまったく当てはまらないようであれば、別段そこをさらにつっこんで調べる必要もございません。

ただ、音感がいい人じゃないと聞き取れなさそうです。。。



また別の声の表現に対して、五声という病人が発する特徴を捉えたものがあります。
こちらの分類は、発音というよりも言葉を発するときの表現のしかたなのでしょう。

五声は 呼(こ)・言(げん)・歌(か)・哭(こく)・呻(しん) の5つ。

呼(こ )が、五臓の「肝臓」に関係し、痛みなどの病気の苦痛を訴えるのが特徴。
言(げん)が、五臓の「心臓」に関係し、無口のものでも言葉が多くなるのが特徴。
歌(か )が、五臓の「脾臓」に関係し、歌うように話しかけるのが特徴。
哭(こく)が、五臓の「肺臓」に関係し、泣きやすく、泣き言が多くなる。内向的になるというのが特徴。
呻(しん)が、五臓の「腎臓」に関係し、あくび、唸り声が出るというのが特徴。


個人的な感想ですが、
病気になると多くは痛みを訴えてしまいそうですが、、、、特に熱烈に訴えてくるのでしょうね。
それよりも脾臓の歌うように話しかけてくるって、、、
歌うように話すような宝塚のようなドラマ仕立てのお客様はお越しいただいた記憶がありません。

いろいろと興味深いチェック法があるんだなと思います。





あとは言葉を発するときの音声

これからのところは、なかなか聞いたまんまのような気がしますが、


声が大きくてよく話して活動的であれば、   実証・熱証
小声で無力、言葉数が少なくて物静かであれば、虚証・寒証

となります。





以上の流れから自己チェックをしていこうと思います。

私自身はと問えば、
滑舌は全体的に悪いのですが、
「商」が、五臓の「肺臓」に関係した音階で言うと(レ)となります。<さしすせそ>の歯音は特に出しづらいです。

「小声で無力、言葉数が少なくて物静かであれば、虚証・寒証

「哭(こく)が、五臓の「肺臓」に関係し、泣きやすく、泣き言が多くなる。内向的になるというのが特徴」
で、おおよそ間違いないですね。



だったら食養生を考えてみて<肺>と<虚証・寒証>を養うようなものを食べていこう!!
といった対応をとるといいのでしょう。





そのように客観的に取られれば、人体内部の問題点もわかるものですが、
このままのスタイルで仕事をし続けていくのは危機的状況だと感じます。。。。

聞診は、客観的に自分を見つめるきっかけにもなるものですね。








それがもうちょっとみていって

声がでなくて、外感病があれば、       実証
声がでなくて、慢性で反復発作があれば    虚証


のように実証・虚証と熱証・寒証を判別していきます。


これぞ、
お客様と会話が続かなければ、
なりたたないチェック法ですね。



また語勢の虚弱でいえば他にも、、、
濁った声ならば、肺気不宣、というものがあります。




あとは言語を使いこなすときの錯乱の仕方で分類しますと、、、

言葉がつかえるならば、風痰上擾。
ひとりごとがたえねば、心気虚
理性が消失したならば、痰火擾心。
思考の乱れがあり同じことを繰り返して話せば、虚証、心悸の大傷、精神錯乱
うわごとがあれば、実証、熱が心神をかき乱す

のようなチェックがあります。






あとは、呼吸の様子、咳の様子、気味(体臭。口臭。腋の臭い。大便、小便、帯下)などの臭気のチェックがあります。

こちらは、別のブログの項で概説させていただこうと思います。


posted by スズキ at 13:05| Comment(0) | 中医学診断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする