2019年06月21日

お腹をチェックすると、有益な身体情報を得られます!


腹部のチェックとしてではありませんが、
肋骨の下部、肋軟骨の下部分に指をいれて持ち上げるという操作をすることがあります。
そのとき、右側に特に痛みが感じられるときがあるんです。

私が軽く右側の肋骨下の季肋部を押すと抵抗を感じて入らないか入りづらい。
それでももう少しここを緩めたほうがいいからと押してリリースを図ると、
苦痛を感じる人もおられるのです。

「うぉっ、くぅ、くるしー。やめてくれぇ〜」

という反応です。

私も、ずっと昔は、肋骨の下側に手を当てると激痛でした。
ただ、私は自分で自分にこの操作をしていたので、
一人でやめてくれ〜といいつつ、やっていました。
誰に文句が言えるわけでもなく、やるせないです。 ^-^


もともとこの部分は横隔膜の付着点付近でもあるので呼吸を楽にすることができるようにする操作点でもありますから、
少しずつリリースを繰り返して、
やがてリリースが進むと痛みはなく操作ができるようになります。

そうなると、これでこの部分はもう当分私が施術でリリースする必要はなくなるんですね。
この部分が硬さが強いと横隔膜の上下動がしづらいため呼吸効率が悪いため、
肩が上に持ち上がる息苦しさがあったものの、
徐々にその衣紋掛に肩がかけられた持ち上がりが下がっていきます。



こちらを中医学で、見てみましょう。
腹診って聞いたことありますよね。
実際に手を触れて身体の状態をチェックする切診のひとつです。

腹診を腹部診病法というんですね。

では中医学の腹診で、このような状態をみつけたならば、、、。

これを【 胸脇苦満(きょうきょうくまん) 】と申します。

ざっくり病因、病起をみてみましょう。
慢性気管支炎や慢性胃炎の患者の方は、このようになることも多いのですが、
肝臓や胆嚢に病変があるときも。
またはストレスや過度の情緒の変化による肝鬱気滞などの気機の阻害という調子の悪さも疑われます。

・・・というように見るんですね。


基本的には、
私自身がお客様の様子から、
このような病因や病起を把握していたとしても
診断といえるようなことは申し上げることができないのです。

だから私が説明するときには、
残念ながらオステオパシー等の書籍で書かれている範囲の解説にとどめます。

結果として

「ここって、横隔膜の前側の付着点近くなんです。
ここが硬くなって柔軟性が落ちていると、
太鼓の皮がぱんぱんにきつく引っ張られているような状態で、
横隔膜がうまく上下動できないんですよ〜。

だからちょっとずつ揺さぶるようにして手を当てて解いていこうね。
またはお客様自身も苦しくない程度に緩めていく手技をする習慣をもってくださいね!」

というようになっていて、
肝臓や胆嚢に病変が、、、といったようなことは、今後も申し上げることはないでしょう。

もちろん腹部をチェックする腹診でわかることは、
これ以外にも多々症状の出方が多様にあります。
それぞれに対応する病因、病起があるわけです。

私自身、いま腹診の解説書をみると、
いままではお客様にて実際に腹部チェックのときにあった痛みや不快感がでたところを
夜な夜な中医学のテキストで該当症状を「辞書的」に探し当てていました。


なので腹診上で全体像を見渡すような学習はしたことがありませんでした。
いまは、その腹診の詳説まではいきませんが、
全体像がわかるほどの中医学診断の本から腹診でわかりえる多くの大切な情報があることを実感しています。




それではその腹診ってどんな感じでするのか?

お客様に仰向けで寝てもらって、全身の力を抜いてもらい、身体を水平に保ちます。
胸やお腹、脚部などの筋肉の力を抜いてもらい、緊張感を緩和している状態かどうか確認します。
施術者はお客様の右側に立ちます。
まずは望診(みてチェックする診断)で腹部の形や、潤っているか乾いているか、色やつや、膨隆しているか、緊張度はなどをみてチェックします。
施術者の手を清潔にして温めましょう。
利き手を左右の胸の上に、胸の中央より上腹部に、へその上に、左右の下腹部と脇の下に、側腹部を押してチェックします。
そして手のひらを使って寒冷、硬さ、厚さ、柔らかさなどの抵抗と、硬結、緊張、動悸、圧痛、皮膚の潤いなどをみて、女性では妊娠の有無もみていきます。
反応が強く現れているところには、その部分をさらに詳細チェックをしていく流れです。


手のひらでのチェックの仕方には、4つ。。。

ちょっとさわったり(触)<皮膚の涼熱、潤燥、汗の有無 等>、
やや力をいれて触れてみたり(摸)<腫脹(部位、大きさ、固さ)等>、
ちょっと押し込んだり(按)<胸腹部の腫瘍や圧痛 等 >、
振動を与えて病状の進行をみたり(叩)。

など、いわれますが、別のところでは触れ方を(触・摸・按・圧)と書かれていたり。。。
いろいろなんですね。。。。



傷寒論という書物によると。

心下部(みぞおちの直下)、
胃いん部(おへそのところ)、
大腹(中腹部)、
小腹(下腹部あたり)、
少腹(臍下高さの腹直筋部)
の五区画を見るというのが基本。

(上記にも述べたように・・・)
圧痛をみたり、
膨満をみたり、
硬軟をみたり、
寒熱をみたり、
腫瘍の塊をみたり、
皮膚の湿潤や光沢をみたり、
四肢の寒熱をみたり、
反応点をみたり、

なかなかチェック項目は多く奥が深いものです。


ただ人間の手先は高性能センサーの役割を果たしてくれるものです。
それは実際に腹部に触れるかどうかのちょっと前の瞬間に、
「これはヒンヤリしてるな」
「ここはチリチリいやな電気的なちりを感じる」
「・・・・・みぞおち部分の水が聞こえるな(振水音といいます)」
など、多くの情報が提供されていますからありがたく参考にさせていただいております。

ただ私自身、大腰筋の硬化萎縮や弛緩しすぎによる腹部のコンディションの状態関連性について、
長年にわたって経験則的にパターン化して、この場合は、このような状態で起こりがあって、
というような見方をするようになっております。
その場合は、しっかり大腰筋がリリースされないと腹部の状態改善が起こりにくいものです。


そしてここまでが、チェックの様子です。


これからが腹診チェックからえられる病因、病起などの情報を述べる段ですが、
そこは専門家でなければ誤解を受けやすい部分です。
気になりましたことがあった際は、やはり専門家にみてもらうのがよいでしょう。


また内臓部分につきましては、
オステオパシーの内臓マニピュレーションのような直接的に手技で対応することもできます。

posted by スズキ at 11:05| Comment(0) | 施術研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする