2017年05月18日

「仙骨・尾骨は歩くときには回転軸に関係する感じですね」をもっと咀嚼してみてください



歩き方をお伝えするとき。
仙骨と恥骨へ手をそれぞれ添えてもらい、
骨盤を前後に挟み込んだ手で
骨盤を回転させて歩いてもらうことがあります。

これはすでに臀部や腰部や腹部、そして脚部が中層から深層上部まで解けてきた方の場合ですが、
実際に理想的な身体操作から骨盤内のボール状にイメージした下丹田を回転させると、
歩幅は広がり太ももの前側の筋肉に力を入れずに一歩ずつ前進できることに気づくでしょう。

(※ 仙骨周りに癒着があったり仙腸関節の可動が悪ければ、この感覚を味わうのは難しい。)


慣れないうちは違和感を感じるかもしれません。
ですが大腰筋等のコアの筋肉を活かす者たちは、
匠にこの体幹の操作から足の運びをかなえます。

利き足が過剰に使われてしまうことにより、
片側の大腿直筋が育ちすぎていたり、
脚部の左右の筋肉の太さ自体違ってしまったりしたとき。

そのときは、特に丁寧に骨盤の前後を手で挟んで骨盤を操作する感覚を味わうようにといいます。

これは地面に対して垂直に釣り合いを持って立つグラウンディングをするにおいても、
非常に重要な要素となります。

丁寧にこの骨盤操作による歩き方を練習していき、
脚部の筋硬化の左右差を実感してからそれを改善しようと感覚を鋭敏にして、
動きの回転軸を感じつつ力みを抜いていくようにしていただくことも大事です。


実際にこの動作をしていれば気づかれると思います。
尾骨が左右に一定の周期で振られる振り子感覚がつかめれば、
後ろから人に押していただいている感覚を得たり、
あたかも椅子にでも座りつつも歩を進めている感じを得たり。

不思議な感覚を味わえるようになります。

これは体の背面にあるパワフルなエンジンを積んだ筋肉群が働き出す場合に感じる状態で、
深層筋や背中側の筋肉などは伸筋に属するもので、
動かしていたとしても動かしている使用感がない。
どこかの第三者が自分に力を与えてくれるという、
そんな錯覚を覚えるでしょう。


それにこれにより拮抗筋上、無駄なブレーキをかけつつアクセルを踏んで前に歩くようなことを避けられ、
省エネモードの効率のいい歩行が可能となっていきます。


この実感をつかむには、
それぞれの腑に落ち方がずいぶん違っていて、
ごくあっさりと理解し実践して行く人もいますが、
それは多くはありません。

それぞれが相当な試行錯誤を繰り返して研究実践して行く過程で、
自分の内側でぽっかりと盲点になっていたところを発見していく。
そのような盲点は人それぞれ場所や意識や力みなど千差万別です。

ただ貴重なターニングポイントを自ら見つけ出すことができると。
いかにも「な〜んだ、こんなことだったんだ」と、
今まで説明をされていたことばに意味が付帯され、
目から鱗が落ちるた瞬間に動きの質が向上します。

そのような事を向かえられた方々は、
「動き方を変えるって、画期的じゃないですか!」
と、ぶっ飛んだほどの驚きで、
動き方を磨きをかけて変え続ければ、
人生は宝の山を得たのだという意味。

直感できるかもしれません。



ちょっと視点を変えて考えていけば。。。

施術は人から受ける必要があるものの、
体の動かし方は、自分ひとりで工夫して磨きをかけて変えられるものでもあります。

施術では他人に自分の車のハンドルを握ってもらい運転を代行してもらう感じです。
私の個人的な感じ方では、よっぽど優れた施術家の施術でも、
自分の運転する車のハンドルを安易に任せられないものです。

それはなぜかというと、
体の操作を磨くときには、自分が自分の車のハンドルを持ち操作することですから、
そのような操作可能な状態であれば、必ず運転技術に工夫を加えて、
さらにうまく操作可能な状態にする気持ちがあるからです。
そちらに価値を見出したとき、
身体の内部から活気づきます。

どのみち、他人がもしうまく施術をしてくれたとしても、
それ自体は、一月に一回だけ数時間ほど施術を受ける人ならば、
99%の時間は自分で体の負担を蓄積しないように工夫せねばなりません。

それは施術の戻りがあるといいますが、
多くは施術をする前の体の使い方のパターンを
体を現状の歪みを創りだすものとして身につけておられるからなのです。

実は、フェルデンクライス・メソッド的な動き方を熟知しておられる方が、
一端は体が硬くてうまく身体操作をするにも様々な動きづらさからうまくいかなかった動作ができだすと、
明らかに体の状態の戻りがあるという後退よりも、
体の状態が自然にさらに改善していくのです。

そのような方々を、私は12名ほど存じあげております。
各人の初期段階の身体状況にもよりますが、
結果的に一様に優れた改善と定着がなされ、
続々とより深部へと筋肉の癒着部位を解き進めることができます。


優れた合理的な動き方を変える修行をしている人は、
私の施術を受けていただくことを契機に、
体のコンディションが向上しやすい筆頭。

そんなこともございますが、
実際はそこまでの身体操作の予備知識をお持ちの方々は少数派です。

だから、
私としてはたとえば歩き方を分析的に読み、
どのように歩き方の練習をすればいいのか、
自分なりに考えて伝えさせていただきます。


ただ、それと同時にというか、
それ以上に、自分なりに、
たとえばマラソンをしていれば、
走る際の自分の気に入ったお手本を吟味して見つけ出し、
そこからどのようなところが自分に活かせるかなどを考えながら観察するのか。

そういった自分自身が独自に興味関心を抱いて、
動き方の他者観察をしたり、
それを自分のなかで活かしてみたり。

たとえ、現状の捉えられる運動の知恵や知識量が欠けていたとしても、
自分の脳で汗を流したものほど、新たな発見も多いし気づきが定着しやすいものです。

要領よく、他者の言葉や理論をハックするのも悪いことではありませんが、
多くは先駆者の完コピは不可能で抜けたところが多く、
結局は似て非なるものができあがることが多いのです。
先駆者の遺稿などは良いヒントにはなりますが、
丁寧過ぎる直伝であったとしても、
自らがそれを受け取るだけのレベルにまで成長できていなければ、
理解したまでには遠く至ることはないでしょう。

なので、、、
体の使い方の知識量を増やすよりも、
体を使っての体験量を増やしてみる。


ということで、
たとえば...
恥骨と仙骨を左右の手で挟んでみて、
手で動かすウォーキングの練習をして、
その体験から自分なりに感じたことを
動き方のパターンのメモリーバンクに書き込んでみてください。

仙骨・尾骨は歩くときには回転軸に関係する感じですね・・・という印象も、
受け取ることができるかもしれません。
ですが、それだけではなく、他にも様々なことを、
その動きの様子や、動きを改善させて磨きをかける試行錯誤のプロセスから、
多くの感覚的な体験や、さらなる進化への発見などもなさるかもしれません。


そんなことを、、、たとえば、私はフェルデンクライス・メソッドのような
身体をやさしく操作するボディワークメソッドで学んだわけですが、
その研究過程で理想的だなと思え夢がかなったとき、
「なに」がそこで起きたものなのかを言葉で述べてみる。

すると思い付きは一過性で忘却の彼方に去るのがほとんどでしょう。
ですがたとえば他人にどんなことを発見したか説明してみたり、
または自分で発見したものを文章化してメモしたり図示したり。
そうすることで血に肉にしていくこともできます。

そのように動き方のプロセスを再検証して、
もしもさらなる理想形があると発見すれば、
そちらへ意識を向けて膨らませることも大事ですね。


posted by スズキ at 05:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 体の使い方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする